2020年3月24日1 分
最終更新: 2020年5月11日
村上春樹 『風の歌を聴け』。
朝から色々な作業でずっと液晶画面を眺め、
神経が高ぶって頭の中が騒がしかったので、
一度遮断しようと、久しぶりにゆっくり読書。私は紙派。
📚
パリでの留学生活が一年を経過した頃、
やたらと日本的なものが恋しくなって、
例えば田舎の大自然の中で撮影された邦画や、
美しい日本文を摂取したくなって、
オペラ座近くのブックオフに通いつめたのが懐かしい。
私にとってはストーリー性はさして重要でなく、
その作家の人生観が反映されているであろう
登場人物の精神描写に惹かれる。
昔はそれほど興味がなかったけれど、
本が、自分の思考の外側に連れ出してくれる感覚を知ってから、
その時間が好きになりました。
何度も何度も読み返した本でも、
自分自身の変化を経て久々に読むと、
新たな捉え方ができるのも楽しみの一つ。
たった一行の文章に救われることも多々。
そしてそんなたった一行に出会わせてくれたこの作品は、
今でもお守りのような存在です。
📚
と、物語を読みながら留学当時の色々を思い出し、
書き留めておこうと、結局、再び液晶画面の前に。